過酷な試験

こんにちは、スバル広報部の小宮です。
さてさて、今日から12月。
2006年も残すところあと1ヶ月となりました!
時が経つのは、ほんとに早いものですね。
今年を振り返って、私はどこか成長できたのかなぁ…
んん…じっくり考えてみたいと思っています。
さて、今日は昨日の続きをお伝えいたします。
 
クルマの塗料について。
同じ日本国内だけでも、皆さんが住んでいる地域はさまざまで、
標高が高い・低い、湿度が高い・低い、暑い・寒い…とあるわけですが、
使うクルマは同じでなければなりません。
どんな気候条件でも車体をしっかり守れるだけの品質かどうか、
ものすごく細かい試験をしているんです。
クルマの塗料の重要な条件は、
1. 外観がきれいに見せられているかどうか。
理想は鏡のような状態であることなんです。線がちゃんとまっすぐに
くっきりと写っていることがベストなんです。
2. 付着性。冷熱が繰り返されても、飛石のような衝撃があっても
ちゃんとくっついているか。
3. 耐候性。過酷な環境でも、色やツヤが変化しないか。
4. 表面性能。洗車機での傷やウォッシャー液、ガソリン、
酸性雨などでダメージをうけないか。
 
これらについてさまざまな実験や分析をしているのが、山中なんです。

2と3について、いくつか試験の様子をご紹介いたします。
まず2の付着性を調べる試験のうち、1つを見せてもらいました。
コチラです。

通称「グラベロ」君と言います。
正式には「グラベロ試験(飛石試験機)」と言うもので、
クルマで走行している時、必ず飛んでくるモノ…石。

飛んできた石が当たった衝撃で、塗料がはがれたり、
破壊されるなどのダメージが受けにくくなっているか、
という試験をこの機械で行なっています。
クルマのボディと同じ工程で塗装した試験片に、
走行している時を想定して、ものすごい圧力で石をピンピン飛ばして、
塗装の傷つき方やはがれの様子で品質を調べています。
 
耳当てを渡されました。「なんで?」と思っていたら…

すさまじい音が! びっくりしました。
過酷な試験です。

次が、3の試験。光(主に紫外線)や熱、湿度で、ひび割れたり、
ふくれたり、色・ツヤが変化しないかを確認しています。
「長期間、買った時と同じ状態を保てるか?」を確認するため、
車が使われる長期間分の紫外線や熱、湿度を短時間で与えて、大丈夫か試験します。
そのいくつかをご紹介します。
コチラは、通称「サンシャイン」君。

太陽光に近い波長の光と熱を塗装片に当てて、
色・ツヤの変化を確認する試験機です。
また、紫外線を当てて主にひび割れを確認する試験機、「スーパーUV」。
ものすごく強い紫外線のため、直視すると目を痛めるし、
素手で作業するとひぶくれになってしまう、ということで、
この試験をする時にはこんな重装備で行なっているそうです。
装着させてもらいました。

他に、湿潤試験機といって、高湿度でぷくっとふくれたりしないかを確認したり…

他にも限りなく多い試験があるそうです。
考えてみると、折角買った愛車が数年経って、
飛び石で塗料がはがれたり、ピキピキとひび割れちゃったり、
色が褪せちゃったりしたら…ものすごく悲しい!
そんな悲しいことにならないために、こういった試験を
いくつもいくつも繰り返し行なって、厳しい試験に通った塗料が、
今のステラのボディカラーになっているんですね。
ステラ開発では、「コーラルピンク・メタリック」と
「ライトブルー・メタリック」色について、そのキレイな色味に
特にこだわったため、候補色2色ずつを品質確認試験して、
開発期間ぎりぎりまで悩んで決めたそうです。
 
今日は金曜日、週末のご予定はお決まりですか?
私は、絶対に週末で邪悪な風邪菌を追い出すべく、家で過ごします。
素敵な週末をお過ごしください。
それでは、また来週!